面接の第一印象が80点以上なら、逆質問しなかったり質問内容がズレても落ちません。
しかし第一印象が普通ぐらいなら、逆質問は採用基準に入るので対策が必要です。
とはいえ、逆質問する意味を知らなければ、対策するモチベーションが上がりませんよね。
そこで、逆質問に隠された面接官の狙いは3点あります。
- 入社意欲を計るため
- 質問の仕方で、職場での立ち回りが判断できる
- 応募者に納得してから入社してほしい
この記事では、誰にどんな質問をするべきか詳しく解説しています。
この記事を書いた人は、新卒で一部上場企業に入社した経験と、転職して正社員の面接に3回受かった経験からお伝えしております。
それでは、深掘りしていきますね。
面接で逆質問の重要性は!?
面接は、第一印象で90%以上が決まると言われています。
アメリカの心理学者のアルバート・メラビンが発表した法則によると、言語(7%)、聴覚(38%)、視覚(55%)の3つの情報から人を判断するからです。
逆質問の内容より、第一印象 ( 動作・話し方・見た目 ) の方が面接官の印象に残りやすいということになります。
実際に私は、逆質問しないでも上場企業の正社員に受かりました。しかし中小企業の面接では、逆質問しても不採用になることも多かったのです。
このように逆質問では、あなたの第一印象と違和感がないか確認をしています。
第一印象が良かったら、あなたのいいところを見つけようとします。反対に、第一印象が悪かったら、あなたの悪いところを探されてしまいます。
1日で、第一印象を劇的にアップする方法は下記の記事を参考にしてみてください。
それでは、逆質問で面接官が確認する3つのポイントを解説していきますね。
面接官が逆質問する3つの理由
それは、
- 入社意欲を計るため
- 質問の仕方で、職場での立ち回りが判断できる
- 応募者に納得してから入社してほしい
それぞれ解説していきますね。
質問の仕方で職場での立ち回りが判断できる
逆質問で、自分の聞きたいことだけ質問する人と、相手の立場に立って質問できる人がいます。もちろん面接官は、後者の方が職場で上手く立ち回れることを知っています。
質問ができる人は、先輩から仕事を早く吸収できて会社の利益に貢献できるからです。
逆質問の仕方は、記事の後半に「逆質問の5ステップ」を解説していますので、最後まで読んでくださいね。
応募者に納得してから入社してほしい
企業は、他の候補者を落として、あなたに内定を出そうとしています。
それなのに、あっさり辞退されたり、入社してもすぐに辞めてしまうことが一番の損失です。
なので、できるだけミスマッチをなくすために、逆質問の機会を与えられているのです。
逆質問をしないということは面接官にとって「本当に採用して大丈夫かな??」と、不安が残る応募者になる可能性があります。
入社意欲を計るため
最後の逆質問まで準備していると、入社意欲があると判断されやすい。
旅行の計画を立てるときは、下調べをしますよね。
わからない道は調べ、気になるお店をチェックします。
どんな会社で、どんな人に会えるのか「ワクワク」して面接に来る人は、間違いなく熱意がある。
旅行と面接は違いますが、それぐらい下調べをしている人は質問が自然と浮かんでくるものです。
前日からでもできる面接対策は、以下の記事を参考にしてみてください。
評価が下がる8つの逆質問
面接官に負担をかけた質問や、質問内容が不適切だと高評価を得られないばかりではなく、会社の有益な情報も得られません。
そのような質問をするのなら「しない」方がいい。
なので面接では避けたい逆質問の事例をご紹介します。これを参考に面接官の評価を落とさないよう気をつけてくださいね。
クローズド質問
クローズド質問とは「はい、いいえ」で答えられる質問です。
例えば、
【クローズな質問例】
残業は、ありますか??
女性比率は、多いですか??
女性比率は、全体の約30%です。
接客の場面ではクローズな質問をすると、お客様に負担をかけないのでメリットになります。しかし、このような面接官に逆質問する場合は、全く話が広がりません。
オープンな質問にするだけで、面接官から有益な情報を引き出しせたり、入社意欲がが伝わります。
後で詳しく説明しますね。
オープンすぎる(漠然とした)質問
クローズな質問は、話が広がらないとお伝えしました。
しかしオープンすぎる質問は、相手に負担をかけることにもなります。
例えば、
【オープンすぎる質問】
3年後に、新規事業が軌道に乗る予定なので、将来は皆さんにいいサービスを作り続ける企業ですかね。
「どんな質問でもお答えしますよ。」
と言われても、オープンすぎる質問は面接官に負担をかけてしまいます。さらに、面接官は社長ではないので、将来性の質問は不適切だと言えます。
調べればわかる質問
- ホームページに書いてある情報
- 求人票に書いてある情報
- 製品やサービスの詳細
営業では、相手の会社を調べないで営業をしても契約は取れません。
テレビ取材では、相手の情報を調べないと失礼になります。
このように誰でも簡単に情報が手に入る時代に、相手の会社を調べていないことはマイナス評価になります。
会社を見下した質問
【会社を見下した質問】
会社の売上を低迷しているようですが、対策していることを教えてください。
私の恥ずかしい失敗した経験があります。
一部上場企業から中小企業に転職する時の面接では、見下した態度で「自分を採用しなければ、誰を採用するんだ。」と強気でした。
面接官にもその態度が伝わり不採用。
自信があることも大事ですが、会社に入れば新人。
過去の経験や体験したことが素晴らしかったとしても、同業種で転職する場合でも活かせるスキルはわずかです。
謙虚に先輩に教わる姿勢を、忘れないようにしましょう。
自信がない質問
【自信がない質問】
このように自信がない質問をしてしまうと、第一印象が良くても落とされる可能性があります。
私も転職や就活では不安なことしかありませんでした。しかし企業は、前向きな姿勢で頑張ろうとする人を採用します。
なので自信がなくても、この会社でステップアップできるか考えていくことが大切です。
面接官が言ったことを聞いてしまう
緊張していると、面接官の話に集中できない時があります。
しかし面接官は、応募者とコミュニケーションができるか判断しています。落ち着いて面接官が言われたことは覚えておくようにしましょう。
5W1Hの同じ言葉で繰り返して質問する
5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、どのように)を繰り返した質問は、面接官に不快感を与えてしまいます。
私が逆の立場だったら、責められていように受け取れるからです。
例えば、
【5W1Hを繰り返す質問】
経営理念に関する質問
経営理念に共感した逆質問は、以下の3点の理由から辞めた方がいいでしょう。
- ありがちな答えで、記憶に残らない。
- オープンすぎる質問なので、面接官に負担をかけてしまう。
- そもそも経営理念は、パフォーマンスであって応募者に求めていない。
私が勤めていた東証一部上場企業の経営理念は「全ての人の笑顔に貢献する」でした。
仮に共感した場合の逆質問は、
御社の経営理念である「全ての人の笑顔に貢献する」ことに共感が持てました!!
御社は、どのような取り組みをしているのでしょうか??
みんなを笑顔にする挨拶の教育から、新サービスの開発など様々取り組んでいますよ。
いかがですか??
納得する回答が得られたでしょうか。
たとえ最終面接が社長でも、経営理念についても逆質問はしない方がいいでしょう。
逆質問する前にやっておくべきこと5つ
逆質問するためには5ステップで考えていきます。
- 応募する企業に深い興味を持つ
- 面接官が持っている情報を知る
- なぜ、その情報を知りたいのか明確にする
- 逆質問の聞き方に注意する
- 逆質問した後の態度や反応に注意する
それぞれ深掘りしていきますね。
応募する企業に深い興味を持つ
深い興味がなければ、逆質問する態度が全く違います。
自分が好きな芸能人が現れ、「何か聞きたいことはない??」と言われたら時間の許す限り質問責めにしますよね。
極端な例ですが、
興味がない会社へ逆質問は、入社意欲がないと気づかれてしまいます。
なので、まずは応募する企業の魅力を見つけて質問する内容を決めましょう。
面接官が持っている情報を知る
面接官が社長、上司、人事で質問する内容が違います。
このように経験していることが全く違うので、面接官がどんな経験をしているのかとても重要になります。
そして相手の立場を考えて質問することは、相手の得意分野や武勇伝を引き出せる可能性があります。
人が一番気分が良くなるのは、自分の得意なことを話した時ですよね。それは、仕事の武勇伝や没頭している趣味の話でも同じことです。
面接官が気持ちよく話ができた面接は、採用確率がグンっとアップするのです。
もし面接官の情報がホームページに記載していない場合は、面接案内の通知が来た時や連絡をするタイミングで直接聞いてみましょう!!
さらに、そこまで面接対策をしてくる人は、ほとんどいないので入社意欲が高いと思われますよ。
知りたい情報の理由を明確化
面接官がどんな経験をしているのか分かったら、自分の知りたい情報を明確にします。
ここでは次の逆質問の聞き方にも影響が出るので、なぜその質問をするのか深掘りする必要があります。
逆質問の聞き方に注意
残業について聞きたのであれば、1日の仕事の流れを聞くようにします。
残業があるのかストレートに聞いてしまうと、繁忙期に残業を断られる可能性がありやる気がないと判断されてしまうからです。
なので本題に入る前に、前置きを必ず入れるようにしてください。
- 御社の規定に合わせますので、差し支えのない範囲でお伺いします。
- 仮に私が採用になった場合、御社で長期的に働きキャリアアップを目指していきたいと思っています。
- 御社の製品やサービスが大変使いやすく愛用させていただいています。
さらに、会社を褒めることも効果的です。
心理学では「好意の返報性」と言います。
応募する企業を肯定することで、面接官にも好意が伝わり面接官が好意(高評価)で返してくれますよ。
逆質問した後の態度や反応に注意
質問する内容が素晴らしくても、興味がなさそうに質問してしまうと、逆効果になってしまいます。(メラビンの法則)
なので、あなたが逆質問して面接官が答えている時は、身を乗り出して頷(うなず)いて聴いてください。
心理学の研究では、人の話をうなずいて聞く人と、反応しない人と比べると以下の項目に差が出ると言われています。
- 誠実性
- 責任感
- 協調性
参照 : 就職面接場面におけるうなずき行動の効果)
質問内容も大切ですが、質問する態度にも注意が必要なのです。
さらに質問した後、反応して納得するところまでやっていただくと好印象は間違いないです。
例えば、
なぜ、御社は新規事業に投資をしないで人材育成に力を入れたのでしょうか??
弊社の場合は、新規事業は人材がつくると考えており、人材育成を先行して投資をしています。
評価が上がる7つの逆質問
キャリアプランについて
逆質問【例 1 】
私が仮に御社に採用していただけたら、御社の◯◯事業に関わりたいと思っています。その事業に関わるチャンスはありますか??
入社意欲が伝わる逆質問です。
さらに「仮に」をつけること、その事業に関われる可能性がわずかでも本音で話してくれます。
面接中で気になったことを聞く
逆質問をあまり用意できなかった場合は、面接官が説明した内容に疑問があったら素直に聞いてみましょう。
その時は、前振りを忘れずに。
先程、◯◯さん(面接官)がおっしゃっていたことについて質問なのですが、つまりこいうことでしょうか??
趣味なども愚問だという人がいますが、仕事以外のことを面接官から引き出せたら採用確率はグンっと上がります。
なぜなら趣味の話は印象に残りやすいですし、気が合う応募者を採用すれば組織内に自分の仲間が増えるのでメリットの方が大きい。
面接官と気が合いそうだったり、聞けそうな雰囲気だったら、趣味の話をツッコんで聞いてください。
入社意欲が伝わる
入社までに足りないスキルを自己学習するつもりですが、入社後の研修やOJTはどのような内容になっていますか??
主体的に学ぶ姿勢が高評価になります。
そして、入社した後の不安が解消されるのでオススメな質問です。
募集の経緯を知りたい
御社は、昨年は採用がありませんでした。
今回の応募は、あの事業が拡大するために募集でしょうか??
消極的な理由の場合(職場に問題があり、辞める社員が多い)詳しい理由を言わないので、ブラック度合いがわかる。
経営状況を知りたい
御社のホームページで経営状況を数字で把握しておりますが、差し支えない範囲で収益の詳細をお聞かせ願えますか??
経営がヤバい状態であるなら、必ず面接官の顔が曇ります。納得する答えが得られない場合は、もう一度会社を調べる必要があります。
評価基準について
職場で即戦力として活躍したいのですが、具体的な評価基準をお聞かせください。
具体的な評価基準がない場合、給料が実力と見合わない可能性があります。
スキルをさりげなくPR
御社は〇〇という事業に力を入れているとお聞きしました。その事業に必要なスキルは〇〇でしょうか??
【スキルがある場合】
そこで私は、〇〇という経験(資格)があるのですが、御社でこのスキルを活かすことができます。
【スキルがない場合】
仮に御社で採用いただけるのなら、そのスキルを自宅に帰ってから勉強する覚悟があります!!
自分が得意としているスキルや興味がある事業に携われる可能性があります。
逆質問がない場合
面接官の質問を答えることに必死で、逆質問がとっさに出てこない場合があります。
その場合は「大丈夫です」や「特にありません」では、相手に面接を打ち切られたと思わせてしまいます。
そのような時は、次のように言うと面接官に悪い印象は与えません。
御社に入社したいという気持ちが、ますます強くなりました。
お互いに納得できた面接は逆質問がなくても、問題ありませんよ。
まとめ
今回の内容をまとめると、
記事のまとめ
- 逆質問することで、自分をPRできたり相手の会社を深く知ることができる
- 逆質問するなら、準備が必要
- 不適切な質問や見下した態度で質問するのはNG
- 逆質問した後の反応で、さらに高評価になる
- 逆質問がない場合の言い方に注意
質問する能力は、何歳になってもコミュニケーションで必要なスキルであり、質問によって得られる情報が全く違います。
私自分も本記事を作成しながら、逆質問について反省するところばかりでした。
なので一緒に、質問力を磨いていきましょう!!
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。