配属ガチャがハズレることはよくありますよね。
- 上司と合わない
- 思っていた仕事と違っていた
- 希望していた地域に配属されなかった
コーネル大学が1,500人の老人を対象とした調査では、人生で一番後悔したことは「キャリアの選択」でした。(鈴木 祐『科学的な適職』クロスメディア・パブリッシング 2019年より参照)
自分が望むキャリアが実現できなかったら、人生に後悔が残るということです。とはいえ、人生を左右する決断はなかなかできませんよね。
そこで後悔しないキャリアにするには、この記事で紹介する様々な基準から今の会社が自分に合う仕事なのか確認してください。
この記事で紹介する判断基準
- 仕事の幸福度を決める7つの基準
- 身体に悪影響がある職場環境
- 自分に合う仕事がわかる5つの基準
- ひとまず職場に馴染む方法
合わない会社であるなら、配属ガチャにあたりはありません。この記事で一緒に問題を解決していきましょう。
目次
配属ガチャがハズレて辞めるべき職場の特徴
幸福度が低い仕事内容
幸福度が低くなる仕事内容では、どこの部署に配属されても、ハズレです。では、幸福度が高くなる仕事は7つの基準で評価することができます。
鈴木 祐『科学的な適職』クロスメディア・パブリッシング 2019年より筆者が作成
これらの要素を満たさない仕事は、どれだけ子供の頃から夢に見た職業だろうが、誰からもあこがれる職業だろうが、最終的な幸福度は上がりません。
鈴木 祐『科学的な適職』クロスメディア・パブリッシング 2019年より引用
7つの基準の中で、自分がどこの基準を大切にしていて、会社には何が足りないのかを明確にする必要があります。明確にすることで、次の仕事を探す基準になるのです。
解決しない問題がある
解決しない問題に悩んで、数年待っても解決しません。そして「自分では解決しない問題がある」場合、学習性無力感になる可能性があります。
学習性無力感とは「私は、何をやっても無駄だ。どうせ頑張っても意味がない。」と思ってしまうことです。では、解決しない問題がある職場には特徴があります。それは、「組織に変化がない」時です。
パーソナル研究所の5,000人を対象とした調査では、組織に変化がないと感じる時が「4つ」あると言われています。
- 働く環境の重さ : 設備が古い、人材の固定化
- 意思決定の重さ : 裁量権がない、会社の決断が遅い
- 人の重さ : 仕事をサボっていても何も言われない、優秀な社員に頼っている
- 会議の重さ : 何も決まらない会議、発言する人が限られている、くだらない会議が多い
これらの問題は、自分で解決できないので転職すべきです。
職場環境が乱れている
組織行動学者のジェフリー・フェファー氏のメタ分析によると、従業員に悪影響がある労働条件は、「時間の乱れ」と「職務の乱れ」の2つあると言われています。
まず「時間の乱れ」が多い職場の特徴は3つあります。
個人の価値観にもよりますが、この研究結果からは往復3時間の通勤で不健康な人と、家の近くの工場で働く健康的な人ではどちらが幸せなのでしょうか。
どちらの働き方にしても、自分の時間がない働き方をしていると幸せにはなれません。
メタ分析によれば、「時間の乱れ」のなかでもっとも人体への害が大きかったのは「ワークライフバランスの崩壊」でした。プライベートに仕事を持ち込む働き方のことで、その悪影響は受動喫煙のダメージをはるかに上回ります。
鈴木 祐『科学的な適職』クロスメディア・パブリッシング 2019年より引用
休日に仕事の電話がきたり、休日出勤が当たり前の会社は、長期的に仕事を続けることが難しくなるのです。
次に、職務の乱れている環境は4つあります。
このような項目がある職場は、仕事内容は好きでもストレスが溜まります。また転職する時も、この項目がクリアーになっているのかを、転職先の企業に聞いてみることが大切です。
配属ガチャをする理由
適正と能力に合った部署に配属させる
プログラミングが得意な人は、人事部に配属されませんよね。個人の能力が最大限に発揮される部署に配属することで、会社に利益が生まれます。
成長する機会を与えるため
慣れ親しんだ職場でずっと仕事をしていると、緊張やストレスがなくなり、成長する機会がありません。これは、コンフォートゾーンにいる状態です。
コンフォートゾーンとは、仕事をしているときの状態を3種類に分けたゾーンの一つです。
この3種類のゾーンの中で「ラーニングゾーン」にいる状態が、能力を最大限に発揮できる環境になります。会社が配属ガチャをすることで、慣れ親しんだ職場から、強制的にラーニングゾーンに入れるのです。
新入社員の希望を考慮する
本人の希望と、会社が判断する適正が合っていれば、希望通りの配属先になります。希望通りの部署に配属されれば、仕事への満足度が高くなり、離職率を下げることができるからです。
欠員の部署へ配属させる
異動させたい人材や、離職してしまった人の欠員を補充するために配属されることがあります。本人の適性が少しでもあれば、未経験の部署でも配属されることになります。
不正防止のため
長く同じ部署にいると、人間関係が深くなります。そこで配属ガチャをすることで、取引先や従業員同士の不正を防止したり、癒着を阻止することができます。
配属ガチャがハズレる理由
ギャップを想定していない
配属先は会社の都合であっても、期待しすぎて入社後にギャップを感じてしまうことがあります。下の表は、実際に入社した時のギャップを感じた人の割合です。
参照 : エン・ジャパン(ミドルの転職後のギャップ調査)より筆者が作成
半数以上の人が、入社後にギャップを感じていることがわかります。
人事担当者は、良い人材を確保するために会社の良いところを強調してしまう。そして私たち応募者は、面接対策や応募書類で忙しいので、現場で想定されるギャップについて考える暇がありません。
このようなギャップを小さくするために、企業分析や自己分析をする必要があるのです。
人事部と現場で採用基準がズレている
現場の人間が面接に出てくる企業はミスマッチになりにくい。しかし人事部がある企業は、現場の求める人物像が違ったまま選考が進んでしまうことがよくあります。
人事部は現場を経験していない人が多いので、現場の求める人物像がわからない人が多いのです。
そもそも会社と合わない
どこの部署に配属されても、合わない会社があります。例えば、協調性を持って仕事をしたい人が、社内で競争させることで人を育てる方針の会社に入社した場合、どこの部署に配属されても合わないですよね。
ゆっくりミスがないように仕事をして欲しい職場と、おおよそ出来ていればいいのでスピード早くして欲しい職場では全く違います。このように自分の性格と合わない職場は、どこに配属されても無理ゲーなのです。
自分に合う仕事の基準は、次の段落で詳しく説明しますね。
配属ガチャがハズレた時の対処法
会社の社風と合わないか確認する
自分が会社の社風に合わないか確認するには、5つの軸で考えることができます。
参照 : 日経ビジネス(企業と人の相性を見極める5軸)より筆者が作成
仕事は続けてみないと自分に合っているかわからないと思いますが、自分に合う社風なら今から確認することができます。
自分のスタイルを確認する方法は、自己分析が必要になります。しかし客観的に自分を見れない人が自分で自己分析をしてしまうと、正確に自分を診断することがでません。
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自己分析するメリットは、転職する時だけでなく今後の人生に大きなメリットになります。世界的に有名な「insight」の著者ターシャ・ユーリックはこのように言っています。
自己認識に欠けた社員の方が自身のキャリアに満足しないだけでなく、
生き詰まったとき、自分がこの先どうしていこうか見極めるのに苦労する傾向がある。
引用元 : 英治出版 著者ターシャ・ユーリック『insight』2019年7月3日 18ページから引用
転職は、自分を見つめ直す絶好の機会でもあります。無料で本格的な性格診断ができる、グッドポイント診断で自分の本当の強みを見つけてみましょう。
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異動願いを出す
今の職場が嫌だから、すぐ異動したいですよね。しかし、何も準備していない状態で異動願いを出してしまうと、
と上司から甘えてる思われマイナス評価になってしまいます。そこで、異動願いを出す前にやっておくことが3つあります。
ポイント
- 今の職場で実績を残す
- 上司との関係を良くしておく
- 異動先に必要なスキルを身につけておく
異動するには上司の推薦や、異動先の部署が自分を必要としてくれるようなスキルを身につけることがポイントです。会社の意向で配属した人を異動させるには、それなりの理由と準備が必要なのです。
転職する
社風が合わなかったり、異動願いを受け入れてもらえなければ、転職して次のキャリアに挑戦してください。
男女333人を対象にした調査では、入社1年以内に退職したことを後悔していない人は約90%でした。
参照 : 訳あり物件プロ【入社1年以内に会社を辞めた理由ランキング】
1年以内に辞めても、ほとんどの人は転職しても後悔しない。その理由は、魅力的な転職先が見つかったからです。以下のグラフは、内閣府の「転職したきっかけ」をまとめた資料になります。
参照 : KADOKAWA 中原 淳 小林 祐児『働くみんなの必須講義 転職学 人生が豊かになる科学的キャリア行動とは』より筆者が作成
現職の不満(配属ガチャに失敗した)だけでは、3割しか転職をしないのです。不満に思いながら何も行動しないと、配属ガチャに失敗した職場でずっと働き続けることになるのです。
なので、転職先の候補を見つけて、いつでも転職できる準備をしておきましょう。転職先の候補を見つけるには、転職エージェントの担当者に聞くのが一番の近道です。
複数登録する理由
- 各エージェントが独占している、非公開求人を紹介してもらえる
- 自分に合うキャリアアドバイザーが見つかる
- 専門知識のアドバイスや職務履歴書の書き方など、それぞれ特化している分野が違うので知識に偏りがなくなる。
転職エージェントは何社登録しても無料なので、下記の記事から自分に合う転職エージェントを見つけてみましょう。
配属ガチャされた部署が輝くことはあるのか
今の部署が輝く確率
書籍を読んでいると、「建物がボロボロの部署で泥臭く頑張っていたら、日本で有名な企業に成長した」という自伝が書かれている。
しかし、配属された部署の事業が大成功する確率は限りなく「0」に近い。大企業の特定の事業が成功したり、ベンチャー企業が生き残る可能性もかなり低い。
現実は、
このような事例の方がたくさんあるので、長く続けられそうな職場に当たるまでガチャを回す必要があるのです。
配属ガチャにハズれて仕事を辞めた実体験
転勤を含めると配属ガチャを5回やりましたが「4回」ハズれました。
配属ガチャの失敗内容
- 配属先の上司がパワハラ、社員同士の仲が悪い
- 自社のシェアが低くアンチが多い地域
- 1人の担当件数が多く、他の部署と業務量が2倍ある
そもそも選んだ会社が悪かったのかもしれませんが、働く環境が違うと同じ会社でも雰囲気が全く違います。
では、反対に配属ガチャに当たった職場は以下の通りです。
配属ガチャの成功例
- 上司が自由に仕事をやらせてくれた
- 取引先や職場の人間関係にストレスがなかった
- 自分と入れ替えで職場の嫌な人が転勤になった
職場の環境が良いと、仕事に集中できて自分が成長している実感があることがわかりました。
ひとまず職場に馴染む方法
次の配属先を待つにしても、新しい会社に転職するにしても、早く職場に馴染む方がいいですよね。そこで新しい職場では、「3つの問題」をクリアーする必要があります。
新しい職場の3つの問題
- 新しい人間関係に馴染めるか
- 職場の雰囲気に馴染めるか
- 仕事についていけるか
これらの不安はどうやったら解消されるのか解説しますね。結論、「明るい笑顔で自分から職場の人に話しかけて、4つの支援を獲得する」です。
まず、職場の雰囲気や人間関係に馴染めなかった人の特徴をみていきましょう。
参照 : doda転職1ヶ月「職場に溶け込む」ためにしたい5つのこと
入社してきた人がこんな特徴の人だったら「やる気あるのかな??」って思いますよね。実際に私の勤務先に、あいさつが暗くて無口な方が入社してきましたが、職場に馴染むことができず退職してしまったのです。
では、職場に馴染む人の特徴はどんな人か見ていきましょう。
参照 : doda転職1ヶ月「職場に溶け込む」ためにしたい5つのこと
この特徴をまとめると「明るい笑顔で話しかける人」です。しかしこれだけでは、仕事の成果を出すことができません。誰がどんな役割で仕事をしているか知る必要があるからです。
この状況を避けるためには、職場で4つの支援を得られる人達を探す必要があります。
参照 : KADOKAWA 中原 淳 小林 祐児『働くみんなの必須講義 転職学 人生が豊かになる科学的キャリア行動とは』より抜粋
それぞれ解説していきますね。
セーフティネット支援
セーフティネットとは、プライベートや雑談をする相手がいる状態です。セーフティネットがあると、ミスなどで人間関係が気まずくならないし、新人でも意見が言いやすい環境になります。
ネットワーク支援
ネットワークとは、誰がどんな情報を持っているのか教えてもらえる環境です。
お局様(おつぼね)に嫌われない行動や、上司に好かれる方法など、重要な情報を知っている人を見つけることで、職場にいち早く馴染むことができます。
フィードバック支援
自分の仕事内容を振り返り、どのようなことが自分に足りないのか教えてもらう環境です。
このフィードバック支援がないと、自分の仕事に自信が持てなくなったり、成果が出ない方向へ全力で向かってしまうことになります。
メンタリング支援
仕事を教えてもらえる環境です。
仕事を教えてもらうには上記の3つの支援を繰り返し、謙虚に先輩に学び続ける姿勢が大切です。
これらの4つの支援は、
会社が整備してくれません。
なので、自分から明るい笑顔で話しかけて、4つの支援を獲得する必要があるのです。仕事を早く覚えることも大切ですが、まずは4つの支援の整備を最優先でやってください。
【まとめ】配属ガチャがハズレたら行動する
配属ガチャがハズれた場合、記事で紹介した5つの基準で会社の社風が自分に合っているか確認してください。合っていなければ、次の3つの選択肢があります。
3つの選択肢
- 次の異動を待つ
- 異動願いを出す
- 転職する
この3択になります。一番後悔することは、選択をしないでダラダラ仕事を続けてしまうことです。
心理学のスティーブン・レヴィット氏の研究で、コインの裏表がランダムで表示されるサイトを作り、4,000人を対象に実験を行いました。
質問者は実験用のサイトに悩みを書き、その質問に対して「やる」か「やらない」のどちらかをランダムで表示させました。63%の人がランダムで表示された結果を実行に移しました。
実験結果では、実行に移せなかった人よりランダムの結果で実行に移した人の方が幸福度が高かったのです。迷ったらランダムでもいいから決断することで幸せになれるということが証明されました。
配属ガチャがハズれた時点で答えが出ています。例えば、自分の大切にしているパソコンやスマホを捨てようと思いますか??
絶対捨てないですよね。
仕事を絶対辞めたくないと思えないのなら、転職を視野に入れるべきです。