近年、自己都合トラブル(退職させてくれない会社)が増えてきています。たとえ退職理由が会社に不満なのに、ポジティブな理由にしても、退職させてくれないことがあります。
なので、この記事ではトラブルにならない確実に退職できる理由をご用意しました。
この記事で分かる内容は、
ポイント
- 退職を避けるべき時期がわかる
- 会社の不満から、最適な退職理由がわかる
- 好条件で退職できる方法がわかる
それでは、本題に入っていきましょう!!
目次
【ホンネ or 建前】皆が納得した退職理由
退職する時、ホンネを言わないのか!?
退職理由は人それそれ違いますが、だいたい職場への不満が多いようです。これに関してCreate転職さんが、500人にアンケートを実施しています。
とはいえ、この不満を上司にぶつられないですよね。
これに関してINOUZ Timesさんが、男女100人にアンケートを実施しています。
参照 : INOUZ Times 「退職理由は嘘が多い」のが当たり前?)
このことから、ホンネは不満だらけで退職するけど、理由は、建前で言うことが多いようです。
実際私も4回退職してきましたが、ホンネで言ったことは体調不良で退職した1度だけです。あとは、家業継承(実家を引き継ぐ)のためとか、キャリアアップのためとかウソをついて退職していました。
意外とホンネで言う人が、4割もいるんですね。
周りからもアドバイスもらって、色々考えた結果、内定貰ったところに行くことにした!!明日退職のこと伝える😭退職理由は本当のこと話すべきなのか悩む、、
— とろろご飯 (@KE0JFk17nT45cWe) August 2, 2021
続いて、ホンネや建前でも上司が納得すれば、円満退社となります。そこで、またCreate転職さんのアンケート結果をみてみましょう。
8割以上の上司が、部下の退職理由に納得しています。約4割のホンネで退職した人も、納得するようです。
嘘が苦手な人は、ホンネで退職理由を言った方が自分もスッキリかもしれませんね。しかし今回は、自己都合退職トラブルを避けるために、ホンネで言いたい気持ちを抑えて、上司が納得する退職理由を厳選して紹介したいと思います。
自己都合トラブルに関しては、下記の項目で詳しく説明していますので、ご参考にしてください。
皆が納得する退職理由【5つの不満をポジティブに変える】
不満からポジティブに変換する具体例を用意しました。
職場への不満を直接伝えてしまうと、お互いにギクシャクした関係になってしまいます。もしくは、不満を改善されて退職の意志が揺らいでしまう可能性があります。
なので、「仕事は続けたいが、仕事以上に優先したいことがある」とポジティブに伝えることがポイントになります。
不満からポジティブな理由を考えておくと、転職先の面接で聞かれた時の練習にもなるので、オススメです。
【給料の不満】の場合
(例)
【給料の不満】
お付き合いしていた人と、これから結婚を考えており(結婚している場合は、配偶者や子供の養育費の為でもOK)、収入をあげる必要がありました。
そこで、転職サイトから好条件で雇ってくれる就職先が決まり、この会社を退職したいと考えております。
働いている人の半数以上が、給料に不満があるそうです。
しかし給料への不満を言っても、なかなか給料は上がらないし、「もっと結果出してくれ」と言われるのがオチですよね。
圧倒的に結果を出している人なら「給料上げてもらえますか!?」って言えるけど凡人な私には、とても無理でした。
【人間関係の不満】の場合
(例)
【人間関係の不満】
これまで独学で勉強していた分野に、さらに深く進んで行きたい気持ちが強くなってきました。
そこで、資格取得と仕事の両立が難しくなってきたので、退職を決意しました。
この不満は、会社で部署移動させて改善したり、上司の管理能力が不足していると判断されてしまうので、引き止める可能性があります。
なので引き止められて退職できないことにならないように、しっかり理由を伝えましょう。
【仕事が合わない】場合
この理由は、異動(営業部から技術部など)させられ、引き止めに合う可能性があります。
なので、今後やりたいことをしっかり伝えることがポイントになります。
(例)
【仕事が合わない・好きじゃない】
以前から興味があった○○分野について、調べていました。
さらに、そこで携わる人に直接会って、さらにその分野で挑戦したいと強く望むことになりました。
なので、この会社を退職したいと思います。
【仕事量の不満】の場合
過度な仕事量で、残業が多くなった不満は、「体調不良」を理由にするといいでしょう。
(例)
【仕事への不満】
毎日、仕事が多いことは、とてもありがたいことなのです。
しかし度重なる睡眠不足により、体調が優れない日が続き仕事へのパフォーマンスが下がっています。
なので退職後は、療養に専念して身体を休めたいと思っております。
休職や有給休暇を進められるかもしれませんが、復帰しても会社と気まずくなりそうなら退職の意思を貫き通しましょう!!
ポイント
本当に体調が悪いのであれば、病院へ行ってください。病院の診断書があれば、傷病手当で給料をもらいながら休むことができます。
退職はいつでも出来るので、傷病手当をもらってから退職することも考えましょう。
【経営方針に不満】の場合
経営方針は、自分の力では変えられませんよね。
- 目先の利益しか追求しない
- 無駄な経費を使いまくる
- 会社の目標に共感できない など
ずっとこんな会社にいると、自分まで沈んで行くような気分になります。転職先を言わずに、仕事が決まったことだけ伝えましょう。
(例)
【経営方針への不満】
昔の仕事仲間(高校の友人など)から、人手不足だから手伝って欲しいと頼まれました。
今の仕事に不満はありませんが、友人と一緒に事業を拡大したいと思いが強く、退職を決意しました。
【迷ったら】家族を退職理由にする
家族を守ることを考えて説明すれば、誰も引き止める人はいないでしょう。
【家族を理由に退職する場合】
- 子育てや、親の介護が必要になり仕事と両立できなくなった
- 子供の進学で、自分が勉強をサポートしたい
- 親の事業を引き継ぐことになった
家族にそういった状況出ない場合は、親戚でも問題ありません。
病気の退職理由で注意すること
自分の病気(ウソ)が悪化した理由は、診断書の提出を求められたり、一旦休職にさせて療養させられる可能性があります。
なので、自分の病気ではない場合は、それなりにウソを貫き通す覚悟が必要です。
退職理由を、ホンネで言ってもあり!?
ホンネを言って退職した人は39%です。
法律では、どんな形であろうと退職できるので、これだけは言わないと気が済まない人はホンネで言っても退職できます。
ただし相手がどんな反応するのか分からないので、自己都合退職トラブルを想定することがポイントになります。
ハラスメントされている場合
退職する時、上司ではなく人事が退職理由をしつこく聞いてくるのは「引き止めたい」ってのも理由の一つですが、それより「今後の改善」のためです。
上司のパワハラ等が原因の場合、それをしっかり伝えることで上司の評価が下がるし仕返しにもなります。
— 社畜シンド (@officeworker0) July 30, 2021
ハラスメントしている上司には、円満で退職なんて考えなくていいです。
辞める前に、パワハラされた現場を録音(録画)して労働基準監督署に相談しましょう。会社都合退職にして、次の日から失業保険をもらってください。
他社より待遇が悪い場合
他の会社より待遇が悪い場合は、ネガティブな理由でも、納得します。だって、もっといい条件で採用されることも上司は知っているからです。
ポイント
- 給料が低い
- 人間関係がよくない
- 有給が取れない、休日が少ない
退職理由なんて考えなくていいですよ。
上司は、
と納得するはずです。
しつこく退職理由を聞いてきそうな場合
ウソで理由を固めるより、ホンネで言った方が、ボロが出ないし、説得力があります。そして、しつこく聞いてくる上司は、引き止めに合うかもしれません。
しつこい上司には、正直に伝えましょう。
退職を伝える前にやるべき3つのこと
退職する言葉を考えたら、次は伝える時期と場所を決めましょう。
忙しい時期は、退職を避ける
退職することは、いい話ではないので相手(会社や上司)のタイミングを見計らう必要があります。
注意ポイント
- 繁忙期
- 人事異動の直後
- 朝の忙しい時間帯
この期間に退職の意思を伝えても、上司が取り合ってくれなかったり、仕事の引き継ぎが難しく退職時期をずらされます。
って思われて会社にとって負担が大きくなります。「辞める会社なんて、どうでもいいよ」って思うかもれませんが、次の転職先でも同じことをしてしまう可能性があります。
なので、伝えても問題ない時期を計算して、引き継ぎがスムーズに行えることまで考えておきましょう。
1~2ヶ月前までに退職する意思を伝える
法律上、正社員は14日前までに退職を申し出れば、会社の承認がなくても退職できることになっています。(民法第627条第1項)
しかし一般的には、次の人を採用するまでの期間や、引き継ぎもあるので1,2ヶ月は前には言ってくれないと会社も困ってしまいます。
私が中途採用された会社は、例外でした。
1ヶ月前に退職の意思を伝えたところ、有給休暇もつけてくれて14日後に退職させてくれました。(それだけ、戦力になっていなかったのですが。)
退職を伝える場所を確保する
会議室、お昼の外食先など密室になれる空間で伝えましょう。いきなり「ちょっと、今後についてお話があるのですが。」と言ってもびっくりされて、退職を待ってくれと言われる可能性があります。
なので退職を伝える場所を押さえて、上司にアポイントを取るようにしましょう。
場所に呼び出すためのステップ
- 誰にも知られないように、他の人には相談しない
- 会議室が空いている時間帯と日程を調べる
- 上司にアポイントを取る
退職することは、お客さんにも、仲の良い同僚でも絶対言わないようにしましょう。
私は、会社に関係のない大学の友人に相談したら、バレました。なぜなら上司が営業していた訪問先は、友人のお母さんだったのです。
と気づかれてしまい、退職が気まずくなりました。
退職の伝え方
直属の上司から伝える
いきなり所長や支店長に相談すると、仕事を一番一緒にやってきた上司はどう思いますか??
と「しこり」が残る退職になってしまいます。
なのでまずは、直属の上司に「今後のことで相談があるのですが。」とアポイントを取りましょう。
【緊張】退職する切り出し方
退職理由を考え、退職する時期が決まったら、いよいよ上司に伝える日が来ます。普段、面と向かって話もしてこなかった人にとっては心臓バクバクになります。
なので最初が肝心です。
伝えるポイントは、「今までの感謝と、今後のことを真剣に考えている」ことを伝えることです。数日前に、練習して意思が揺るがないようしましょう。
(例)
【退職の切り出し方】
お忙しい中、お時間いただきましてありがとうございます。
結論から申し上げますと、
この会社を退職したいと考えております。
〇〇さん(直属の上司)には大変お世話になりましたが、しっかり引き継ぎを行って、〇月に辞めさせていただきたいと思います。
考えてきた退職理由は、上司が状況を理解した後に、落ち着いて話をしていきましょう。
建前で退職理由を伝えても、トラブルになるケースが増えている
自己都合退職で、トラブルが増えている
参照 : 厚生労働省 (令和2年個別労働紛争解決制度ぼ施行状況)
自己都合退職の相談件数は、過去5年間は横ばいでした。しかし、平成23年の25,966件と比べると13,000件以上増えていることがわかります。
自己都合トラブルとは
自己都合トラブルとは、
「退職の意思表示をしても、会社が退職に応じない」
ことです。
具体的には、
自己都合トラブルの具体例
- 上司に、引き止められる
- 面談させてもらえない
- 退職届を受け取らない
- 離職票を渡さない
- 有給休暇を取得させない
- 嫌がらせ、脅される など
法律では、正社員(期間が決まっていない労働契約)の場合、会社の承諾がなくても退職できることになっています。なので、ハッキリ「法律で決まっているので」と言って離職票をもらってください。
それでも、会社が退職させてくれない場合は、しかるべきところに相談してみましょう。
契約期限が満たない契約社員などは、退職が認められない可能性があるのでご注意ください。
【無料】で相談して、自分で解決する
都道府県の労働基準監督署内に設置されている総合労働相談コーナーがあります。
厚生労働省のHPからお住まいの都道府県をクリックすると、相談コーナーがある場所と電話番号が記載されています。
予約不要で、LINEで気軽に相談できることがメリットです。しかし相談員はアドバイスしてくれますが、会社とは自分が交渉します。
【有料】第三者に交渉してもらい、全て任せる
最近では、「退職代行サービス」といわれる、民間企業が本人に代わって退職手続を行うサービスを利用して、会社との自己都合退職トラブルを防ぐ退職者も増えています。
退職代行は、自分の代わりに退職を代行してくれるので、たとえ会社から嫌わられていても、残業代や有給休暇も簡単に取得することができます。
具体的に、
ポイント
- 退職日の交渉
- 有給の消化
- 引き継ぎの交渉
- 私物の引き取り
- 残業代未払いの交渉
- 退職金の請求 など
弁護士にしか相談できなかった交渉も、低額で退職代行に相談することができるようになりました。
退職したくても言えない方、辞めさせてくれない職場は退職代行サービスの利用を検討してみましょう。
退職代行なら、以下の3社がオススメです。
- 退職代行ガーディアン
- 退職代行jobs
- 退職代行ニチロー
この3社は労働組合が運営しているので、団体交渉権があります。
団体交渉権とは、労働者が雇い主に交渉できる権利のことです。
この団体交渉権がなければ、未払いの残業代や残っている有給休暇がもらえない可能性があるのです。
上司に残業代の未払いを請求しても「ダメだ」の一言で断れ、諦めてしまうことがあるからです。
※団体交渉権に応じなければ違法になり、会社は罪に問われます。
それでは、3社の特徴を紹介していきますね。
【 退職代行ガーディアン 】
退職ガーディアンの特徴
- 運営が東京都労働委員会が認証した労働組合法人が単独で運営しているので、団体交渉権で安心して交渉を任せられる
- ラインで対応しており、退職までの対応が早い
- 弁護士に相談するより費用が安い
- 会社との交渉込み29,800円
\ 気軽にLINEから相談してみよう/
【 退職代行jobs 】
退職jobsの特徴
- 組合と連携しているので安心
- ラインで対応してくれる
- 転職支援をしてくれる
※ 会社と交渉が必要な方は27,000円 + 別途組合費2,000円
確かに、簡単に退職できる職場で、交渉も自分で出来る人にとっては、不要なサービスです。
しかし、自己都合トラブルのデータから、自分は退職する意思を伝えても、会社は拒否する可能性もあります。
なので、このサービスを利用することで、心理的に楽になります。さらに、有給休暇と残業代の未払いの交渉で払った額以上のメリットがあるのです。
\ 全額返金保証だから安心 /
【 退職代行ニチロー 】
退職代行ニチローは、日本労働調査組合という労働
退職代行ニチローの特徴
- 労働組合が直接運営しているので安心
- ラインで対応してくれる
- 一律28,000円(組合費3,000込み)追加料金なし
【まとめ】皆が納得する退職理由
退職理由のポイントは、会社と上司の都合を考え、ネガティブな理由を言わないことです。これにより自己都合トラブルに巻き込まれないで、速やかに退職することができます。
ポイント
- 相手の都合が良い場所、時間帯、時期を決めておく
- やむ得ない理由か、ポジティブな理由にする
- 退職を拒否された時の対策
ホンネで言っても退職できますが、自己都合トラブル(会社が退職に応じない場合)を想定して、法的に対処することも考えておきましょう。
これで準備が整ったので、「飛ぶ鳥あとを濁さず」新しい人生に向かって、羽ばたいて行ってください。
新しい就職先が決まっていない方は、下記の記事で転職エージェントのオススメを紹介していますので、ご参考にしてください。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。