昔の時代のように早くたくさん生産するのではなく、「必要な物を、必要な時に、必要な量だけ生産する」ことが求められています。
品質管理に求められる能力は幅広くなりました。
それだけ、お客さんが求めるレベルが高くなってきているからです。
そこで品質管理の仕事はやりがいがある仕事になるか、工場の歯車の一部になってしまうのかは、選ぶ企業次第です。
この記事は、自動車工場の品質管理を2年間経験した実体験からお伝えしております。
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目次
やりがいがある品質管理へ仕事を探す
品質管理の仕事は、幅広い。
底辺でライン作業と変わらない仕事をさせられる会社から、素晴らしい製品を作っている会社の開発に携わることもできます。
なので品質管理で求人を探すときは、多数取り扱っている「工場ワークス」で仕事を探すことをオススメします。
素晴らしい製品を作っている品質管理の仕事内容は、この記事で紹介していますので深堀していきましょう!!
そもそも品質管理とは!?
品質管理の目的
品質管理の目的は、主に3つあります。
- お客さんが求めていない、過剰な品質コストを削減する
- お客さんが求めてる、ニーズの変化に対応し品質を調整する
- 安全性や製品の機能を保証する
服や食品が過剰に作られ捨てられている状況は、企業の利益が優先されていることになります。このように品質管理の仕事は、責任がどんどん重くなっています。
品質管理の仕事
品質管理の仕事は、大きく2つに分けられます。
工程管理では、
【 工程管理の具体的な作業 】
- 品質を向上させるために新しい技術を導入する
- 作業者が手順を間違えないように仕組み化する
- 物を探さないように、道具を決められた位置に戻すための置き場を作る
品質検証では、
【 品質検証の具体的な作業 】
- 不正や改ざんがないか、完成品の製品のデータを検証する
- 不良や無駄を数値で可視化させる
- 製品の品質に特性を確定させる
このように仕事が分けられております。
「品質管理は辞めとけ」と言われる理由
品質管理の業務が幅広い
品質管理は肉体労働ではありませんが、精神的にストレスのかかる仕事です。上記の項目でもお伝えしたように、工程管理と品質管理の仕事はかなり大変。
そして作業員や設計担当者とのコミュニケーションを密に取らないといけないですし、顧客のクレーム対応までやらされる会社もあります。
さらに品質データをまとめて上司に報告業務も発生するのです。
【実体験】現場の作業員と板挟みになる
お客様の要望や製品のクレームに対して、製品を改善しなければお客さんは離れていきます。
ですが現場に改善を要求すれば、無理難題が出現してくるのです。
例えば、
ライバル製品の品質が2倍上がりました。
そして現場作業員に
「今月から品質を2倍にしたいので、やり方を全て変えます。」
と言われたらどうでしょうか。
作業員は
「無理だよ」
と必ず言ってきます。
なぜなら作業員は、そもそも品質を向上しようと考えていないからです。
製品の品質や作業手順書を無視して、自分達の作業環境が良くなればそれでいいと思うのが現実です。
なので品質管理は、作業員とのコミュニケーションができなければ、経営者と作業員の板挟みになってしまうのです。
真面目に仕事ができない環境
不正や偽造は身近なところで行われています。
【 不正事例 】
- 大手電気会社が、鉄道車両の空調や空気圧機の検査不調と隠蔽
- 大手電力会社が、原発内に設置している100台以上の火災報知機の不備
- 大手金属会社が、航空機やエネルギー分野に使用される特殊銅の品質データの偽造
企業が不正をする理由は、3点あります。
- 真面目に品質管理をしていると採算が合わなくなる
- 企業イメージを守るため不正を隠そうとする
- 品質管理の仕事がキツくて業務が雑になる
企業で勤めている品質管理の方は真面目なのに、上からの指示で消費者を裏切る行為に加担してしまうのです。
消費者を裏切って悪く思われるなら、まだマシです。
それが人の命に関わる重大な欠陥が製品にあったとしたら、ゾッとしますよね。
お客さんからのクレームに振り回される
製品にキズや異物が混入していると、クレームが入ります。
現場は直ちに、出荷した製品はリコールして返却し、出荷も停止します。
品質管理は、原因が機械の設備不良なのか、作業員のミスなのか調査し、製造工程を止めて調査しなければいけません。
大手の工場になると、製造工程を1時間停めるだけで1,000千万円の損失が発生してしまいます。なので短時間で問題解決が求められるのです。
対応が遅れたり責任転嫁してしまうと、悪いニュースが流れて企業イメージが崩壊します。
会社の存続もできなくなってしまうのです。
もちろん品質管理の一人の責任ではありませんが、責任が重い仕事になることは間違いないでしょう。
下流の品質管理は精神的にきつい
かつて私が勤めていた自動車工場では、品質管理の仕事を任されました。作業員が作った製品を顕微鏡でチェックします。規定の範囲を越えなければOK品として出荷します。
作業員と目視検査を行ったのですが、スピードと正確性が求められ神経を使いました。さらに製品の流れてくるスピードは一定なので眠くなるのです。
確かに楽かも知れません。
しかし下流工程の品質管理は、ライン作業と同じでやりがいがない仕事になります。
なぜなら、
- 仕事の達成感や成長性がない
- 誰からも感謝されない
- 仕事の成果が認められない
不良品を見落としてしまったら上司に怒られ、正規品を1万個出荷しても褒められたり感謝をされないからです。
【実体験】品質管理のやりがいとは
契約社員で品質管理を任されたり、品質管理の作業員は毎日同じ作業を繰り返すだけでやりがいがありません。
この記事では、指示が出せる立場の品質管理のやりがいをお伝えします。
不良の原因がわかった時
コンタミン(異物)が侵入した経路を全て調べることになりました。クレームになった製品の詳細情報が一度に集まり品質管理の方が探偵のように現場を推理していきます。
現場を経験すると、マニュアルを見なくても現場の匂いや音などの感覚で不具合を発見できます。上流工程の品質管理は、論理的に考え、感覚で不具合を発見するので、やりがいがあります。
品質改善が成功した時
私が経験した職場は、全工程で製品のチェックを行わなければ品質が管理できませんでした。
製品を製造しなければ、品質チェックをしている派遣の作業員さんを使い捨てることになるので、ずっと悪い気持ちが残っていました。
そこで仮説検証を繰り返し、機械にセンサーを取り付ければ不具合がなくなり、会社にとって利益が出ることがわかりました。
そこで会議で上司を説得し、機械に特殊なセンサーを取り付けることになったのです。その後不具合が、絶対起きないシステムになり人件費や不具合にかける労力がなくなったのです。
センサーを取り付ける初期費用が発生しましたが、とても良い経験になりました。
競合他社より売れた経験
品質管理は裏方の仕事ですが、他社より優れた製品を作ると、低迷していた企業の業績をV字回復させることができます。
そして自分達が工夫して改良を重ねた製品を街中で見ると、その苦労がフラッシュバックして自信に変わっているので、その製品を思い出すだけでモチベーションが上がります。
まとめ
いかがでしたか。
この記事をまとめると
ポイント
- お客さまのクレームと現場に作業員に板挟みになるとキツイ
- 単純作業の品質管理は、ライン作業と同じ。
- 苦労して改良した製品が売れると、本当に嬉しい。
品質管理の仕事は大変ですが、有名な製品を作っている会社であればとても勉強になると思います。
私も品質管理の仕事は大変でしたが、実体験として皆さんへ情報をお届けすることができました。
みなさんの良い仕事が見つかりますよう、心から応援しております。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
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