昔より、仕事を辞めることに抵抗がなくなりました。しかし、少しのストレスで仕事を辞めてしまうと、逃げ癖がついてしまいます。
キツイ上司に何も言えなくて辞めたい
自分だけ仕事ができなくて目立っている
責任が重すぎる
このような状況は、肩身が狭くて辞めたくなりますね。
私も4回転職しているので、仕事を辞めようと思ったことは40回以上あります。
この記事でわかること
- 逃げるように辞めるべき6つの状況
- 逃げ癖になり得る3つの状況
- 辞める前にやるべきこと3選
仕事を辞めた方がいい状況がわかるので、すぐに脱出しなければいけないと理解でき、迷うことなく判断できるようになります。
それでは、一緒に深堀していきましょう!!
目次
ほとんどの仕事は、辞めても逃げではない理由
日本は「熱意あふれる社員」の割合が 6パーセント で、調査した 139国中132位 であった。
出典: ギャラップ社 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
みんなが仕事を続けている中で、自分だけ仕事を辞めて逃げているのでは??と思うかもしれませんが、全くそんなことはありません。
- 船が沈みそうな時
- 敵に襲われそうになった時
- 奴隷にされそうな時
こんな状況にいたらすぐに逃げるはずですよね。しかし、現実社会では、これらを我慢することが美徳だと考えがまだ残っているのです。
中国の兵法で使われていた、有名な言葉があります。
「三十六計逃げるに如(し)かず」
形成が不利になって迷っているなら、逃げるのが一番得策だという考え方です。
会社で不利な状況になっている場合は辞めても逃げではありませんよ。
不利な状況
- 相談しても改善されない
- 自分では解決できない
- 相談できない状況
このような状況は逃げるように辞めても、後悔しません。では、具体的に不利な状況について解説していきます。
仕事を辞めても逃げにならない6つの状況
根拠のない指示が多い
「認知のゆがみ」から「すべき思考」が植え付けられている会社があります。
「すべき思考」とは、
他人に対し、その人が直面しているケース(状況・状態)の関係なく、彼らは道徳的に「すべきである」「しなければいけない」と期待すること。
天才的な経営者なら、根拠がなくても成功に導かれます。しかし多くの経営者や上司は、天才ではないですよね。
なので根拠がない指示は、他人に間違った認識を植え付けて、ネガティブな感情を強化する、恐ろしい思考法なのです。
会社が年功序列で業績が悪い状況
年功序列で高齢化になった管理職の給料が経営を圧迫して、社員は売り上げを上げ続けないと会社が存続できない状況が多くなってきました。
下の表は、年功序列制度を導入している会社の割合です。
参照 : 日本生産性本部 第16回日本的雇用調査結果から筆者が作成
このことから、成果主義を導入する会社が増えてきて、若い世代でも昇進できるチャンスがあると考えられます。
逆に年功序列の会社は、生産性の低い管理職の給料を、必死で稼がないといけない状況になっている可能性が。
この状況だと、給料に見合わない仕事をさせられたり、頑張っても給料はみんなと同じなので、やる気を失い離職してしまうことも多いのです。
なので、年功序列で業績が低い会社にいる人は、辞めても逃げではありません。
業界の衰退・災害事故
環境の変化や流行の変化は、自分では制御できませんよね。
環境の変化
- 人口減少
- 大きな災害
- テクノロジーの進化
この変化に対応するには、会社が一丸となって舵を切らないと衰退の波に飲み込まれてしまいます。しかし、呆然と流れに任せるだけで変化に対応できない会社の方が多い。
私が勤めていた会社もその一つでした。
原子力発電所の建物を保護するために必要な資材を販売する会社に勤めていました。
しかし、あの東北地震の福島原発事故で、原発は稼働停止。今でも停止しており復旧する見込みもありません。原発が主な収入源だった私の会社は、対応に戸惑っていました。
県外や他の地域で勝負しようとしても、地元の企業が強くて、物理的に納品も遅くなるので勝てる見込みがありません。なので、管理職で給料が高い人からクビになり、事業所も縮小になってしまったのです。
こうなってしまうと、社員の給料も会社の運命も、祈って運に任せることぐらいしかできなくなります。
なので、会社や業界の衰退で辞めてとしても、逃げではなく「脱出できて良かった」と考えるべきでしょう。
時間的切迫が強すぎる状況
仕事のストレス要因を研究した結果、30項目ある中でトップ3位が仕事へのプレッシャーでした。
1位. 短期間で重要な意思決定をしなければいけないことがしばしば求められる(69.1%)
2位. 納期や期間に急がされる仕事である(65.0%)
3位. 予め決められたスケジュールは変えられない(59.9%)
参照 : 労働ストレス研究(労働者のストレス要因)
と言われても、辞める方が普通ですよ。
納期に追われているのであれば、クライアントに交渉して伸ばしてもらうか、手伝ってくれる人を探すしかありません。
精神的に辛いと思ったら、ストレスチェックをやってみてください。厚生労働省が無料でストレスチェックできるサイトがありますよ。
ハラスメントの被害に合っている
ハラスメント(パワハラ、セクハラなど)の被害になっている人は、辞めても逃げなんかではありませんよね。
しかし、パワハラがグレーゾーンだと悩みます。
パワハラのグレーゾーンについては下記の記事でまとめてあるので参考してみてください。
きつい言い方をされ続けると、パワハラに発展する可能性は十分にあります。録音や証拠を集めて、辞める準備をしておきましょう。
他にやりたいことがある
理想は、この辞め方が一番ですよね。
やりたいこと仕事が見つかって、そこで働けることができるなら、誰も止める人はいません。
逃げ癖になる3つの辞め方
逃げ癖がついてしまうと、引きこもりになる可能性が高くなります。
引きこもりになったキッカケ
(人数)
参照 : 内閣府(長期化する引きこもりの実態から筆者が作成)
ほとんどが、仕事の悩みから引きこもりになっています。
それでは、どんな辞め方や環境が引きこもりに発展するのか詳しく解説していきます。
面倒な仕事はやりたくない
複数収入源があって仕事を選べる立場の方なら、面倒な仕事は断っても問題ありません。しかし本業一本の会社員であれば、振られた仕事を断ることは難しいですよね。
そもそも会社員とは、社長が従業員に給料を払って面倒くさい仕事をやってもらう人です。
なので、その仕事が面倒くさいという理由だけで、辞めてしまうのであれば、どこの会社も面倒くさい仕事で逃げ癖がついてしまいます。
いつ辞めても甘えられる環境がある
会社の不満を家族に相談したら、「いつでも戻っておいで。」と言われたら、帰りたくなりますよね。
私の同僚が、実家から会社に通っていました。
上司から少しキツイ言い方されただけで、退職してしまったのです。その後もアルバイトで職を転々と繰り返すことに。
その後、同僚と飲みに行った時に本音を聞いてみると、「あそこで、辞めるんじゃなかった。」と後悔していたのです。
家賃と食費が0円で家事を全てやってくれる実家は、最高のオアシスですが、成長を妨げるデメリットでもあります。
いつのまにか社会に出るのが怖くなり、最悪の場合、引きこもりになってしまうのです。
短期間で退職している場合
自分に合う職業を選択した結果、短期間で見極めて退職しているなら、いずれ適職が見つかるので大丈夫です。
しかし、
軽度なストレスで退職するのは、逃げ癖がつきます。
軽度なストレス
- 自分だけ仕事が忙しい
- 他の仕事と比べている
- 人間関係が面倒くさい
このストレスは、転職しても同じこと悩みます。コミュニケーションで解決できる問題が多いので、退職しないで解決策を考えてみましょう。
辞める前に、やるべき3つのこと
私は上司のパワハラと、仕事がキツすぎて逃げるように退職したことがあります。
未練はなかったけど、辞める前に「これは、やっておけばよかった!!」ことがたくさんありました。
会社都合にして退職できるか確認する
会社都合にしていれば、転職先を焦らないで決めることができます。
転職活動したくても時間がないのであれば、会社都合になりそうな証拠を集めておきましょう。
会社都合になるケースは、
会社都合になり得る理由
- パワハラ、セクハラなどのハラスメント
- 倒産、大量のリストラ
- 賃金不払い、賃金の低下
- 求人票と違う待遇
- 会社から辞めるように言われた
- 事業所の移転で、通勤時間が大幅に伸びた
- 親の介護 など
会社都合の方が、失業保険をもらえる期間や金額が優遇されています。
※ 病気、ケガ、妊娠、出産、育児など働けない期間が伸びた場合、どちらの都合でも受給期間を最長で3年間延長できる可能性があります。
これを知らなかった私は、上司のパワハラに耐えながら転職活動をしていました。そして焦って決めた就職先は、家族経営で社員が5人会社でした。
そこで今でも後悔していることは、会社都合にしていれば、もっといい会社に就職できたかもしれないことです。
なぜなら会社都合で辞めて、興味のある資格やスキルを勉強しながら、就職先を見つけられたからです。なので皆さんは後悔しないように上手く制度を活用してくださいね。
注意ポイント
- 退職届けを出す前に、会社都合になりそうな証拠を集めておきましょう。その証拠で、公共職業安定所(職安)から特定受給資格者(会社都合の退職者)と認定されると、会社都合退職になります。
※ 病気やケガの場合は、仕事を辞める前に医師に相談しましょう。「傷病手当」として会社を休んでいても収入が得られる可能性があります。
仕事を探す基準を見直してみる
仕事を辞めても、また同じような条件を選んでしまうと、同じ悩みを抱える可能性があります。
なので、今までと違う職種や条件で検索したり、転職エージェントを変えて相談相手を変える、など探すところから変えていきましょう。
例えば、
- 勤務する日や時間を、自分で決められる仕事
- 食わず嫌いな仕事を体験してみる
- まだ登録していない転職エージェントに登録する
勤務日や時間を自分で決められる仕事
勤務時間を自分で決められる仕事ができると、幸福度が上る研究結果で出ています。
「勤務日が選べること」と「勤務時間が選べること」は幸福度を優位に向上させることがわかった
この研究によれば、勤務する場所を選べるより、勤務する日程を選べる方が幸福度が上がることがわかりました。
仕事で例えると
勤務時間が決めれる仕事
- フリーランス
- フリーター
- フレックスタイム制を導入している会社
自分の裁量権が大きくなるほど、仕事満足度も高くなることが研究でわかっています。全て自分で仕事を選べる状態が理想ですが、仕事が少ないと、選びたくても選べません。
なので、スキルをあげるためにも、クラウドワークスで仕事を受注してみましょう。
正社員を採用するより外部に案件として出した方が人件費が安くすむので、ますます需要が高まっています。
CrowdWorks(クラウドワークス)では、データー入力から、動画の編集などパソコン1台で稼ぐことができる副業がたくさんあります。
提案文とプロフィールをしっかりPRできれば、受注できますので挑戦してみてください。
食わず嫌いな仕事を体験してみる
これは、自分がやりたくないと思っていた仕事が意外とやってみたら自分に合っていたことがあったのでオススメしています。
私は、工場勤務なんて絶対やりたくない!!
と思っていました。しかし営業職で上司からパワハラを受け病気になってしまった時、工場勤務しか選択肢はありませんでした。
そこでは、人と関わることは少なくなったけど、黙々と作業することが意外と自分に合っていたことに気づけたのです。
自分の天職に出会う人は偶然に出会うことが多いと言われています。迷っているうちは、本当に嫌いな仕事以外は、もう一度選択肢に入れておきましょう。
複数の転職エージェントに相談してみる
転職エージェントとは、転職アドバイザーのプロが求職者(あなた)と面談することで適正やスキルを確認します。
アドバイザーは、採用する企業側とも関係ができているので、企業が求めている人材がわかっています。なので、あなたに紹介する企業は高確率でマッチする可能性が高いのです。
また、転職エージェントを利用することで広告に掲載していない非公開な求人や、特別な職種まで幅広く企業を知ることができます。
オススメ転職エージェント5選
複数登録する理由
- 各エージェントが独占している求人や非公開求人を紹介してもらえる
- 自分に合うキャリアアドバイザーが見つかる
- 専門知識のアドバイスに特化したエージェントや、職務履歴書の書き方に特化しているエージェントなど知識に偏りがなくなる
無料で登録できるので、気軽にまずは相談してみましょう。
自己都合トラブルを想定しておく
自己都合トラブルとは、
「退職の意思表示をしても、会社が退職に応じない」
このように、辞めたいのに逃げられない状況に追い込む会社が存在しています。
参照 : 厚生労働省 (令和2年個別労働紛争解決制度ぼ施行状況)
10年前より1万件以上増えていることがわかります。
具体的には、
自己都合トラブルの具体例
- 上司に、引き止められる
- 面談させてもらえない
- 退職届を受け取らない
- 離職票を渡さない
- 有給休暇を取得させない
- 嫌がらせ、脅される など
法律では、正社員(期間が決まっていない労働契約)の場合、会社の承諾がなくても退職できることになっています。なので「法律で決まっているので」と言って離職票をもらってください。
それでも、会社が退職させてくれない場合は、相談を受け付けてくれるところに相談してみましょう。
最近では、「退職代行サービス」といわれる、民間企業が本人に代わって退職手続を行うサービスを利用して、会社との自己都合退職トラブルを防ぐ退職者も増えています。
退職代行は、自分の代わりに退職を代行してくれるので、たとえ会社から嫌わらていても、残業代や有給休暇も簡単に取得することができます。
具体的に、
ポイント
- 退職日の交渉
- 有給の消化
- 引き継ぎの交渉
- 私物の引き取り
- 残業代未払いの交渉
- 退職金の請求 など
退職したくても言えない方、辞めさせてくれない職場は退職代行サービスの利用を検討してみましょう。
退職させてくれない時
相談だけして自分で解決できる人は、こちらから相談するといいでしょう。【無料】労働相談コーナー
【まとめ】仕事を辞めることは、逃げることではない
いかがでしたか。
仕事を辞めることは、逃げでもないし、甘えなんかでもありません。ただ、理由もなく辞めることは逃げ癖になりますし、自分にとっても納得しない判断になってしまいます。
最善の選択ができるよう、心から応援しております。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。